マックス・エルンスト展2012/05/29 14:44

 横浜美術館、マックス・エルンスト展に行ってきました。百頭女の挿絵で名前だけは知っていました。挿絵の官能的で美しい、ちょっと閉ざされた世界かな??と思う作品群しかしらなかったのですが、印象は一変しました。

 幾何学的な図形を重ねたシュールなリトグラフ。動物なのか人なのかわからない謎の生物があらわれる呪術的な油彩画。森や湖、生命が過剰なほど躍動する作品の数々・・。その多岐にわたる作風の変遷に・・、あっというまに見る時間が終わってしまいました。おもしろかったです。

 私が特に気に入ったのは「自由の称賛」という油彩画です。真っ黒な巨大な森が広がり、その中にぽつんと置かれた鳥かご。鳥かごの中には、真っ白な鳥。鳥かごの中にいて動けないはずの鳥なのに、真っ白な鳥は、巨大な邪悪な森と対峙するようなとてつもない広がりを感じさせるのです。凜とした魂そのものが立っているような・・。忘れられない自由ってこういうものなのかも・・。不思議な絵です。

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